インプットしたもの

本アニメゲームTRPGシナリオなんでも。

ゲーム「ファミレスを享受せよ」

最近(2023/1/23当時)公開されたフリーゲーム。パソコンとかで遊べる。

 

『ムーンパレス』という不思議なファミレスに閉じ込められ、そこからの脱出を目指す。

ムーンパレスでは何百万年経とうと飢えることも老いることもなく、死ぬこともできない。

店員もいないし料理も出てこないが、ドリンクバーはある。あと進めると間違い探しもできる。

 

グラフィックはシンプル。クリックして調べるタイプのアドベンチャー(でいいのかな?)

グラとローファイなBGMがうまくハマっていて、やってると、ほんとうに、例えば真夜中寝れなくて、ふと窓の外を見たら真っ暗だなあって思った時の気分になってくる。

難易度はそんなに難しくないと感じた。作中である程度ヒントがあるし、こういうのは最悪全部クリックしてたらそのうちなんとかなる。

 

ムーンパレスには主人公以外に4人いて、みんな独特の雰囲気がある。

R・スパイク:ある国の王さま。王さまなので高貴な雰囲気で話す。

ガラスパン:数千年ムーンパレスにいるらしい人。ここに来る前は仕事が大変だったとか。

セロニカ:主人公と近い時期にムーンパレスに来た人。理論立てて物を考える傾向がある。

ツェネズ:部屋に閉じこもっている。オドオドしていて、いつも怯えている。

 

エンディングは2つあって、とりあえず両方見るまでやった。

公式ページでのプレイ時間は30分~になってるけど、初見でゆっくり話を聞きながらやると1~2時間はかかると思う。それでも、ムーンパレスの数百年よりは短いけど。

 

遊べる公式のページはこちら。ふりーむにもあるそうです。

https://oissisui.itch.io/moonpalace

 

 

以下ネタバレ感想。

私は物を評価する時に「どうやったらこんな物ができるんだろう」という言い方をしないようにしている。ものごとはだいたい、パッと見は理解できなくても、時間をかければある程度推測できるからだ。

だけど、「ファミレスを享受せよ」のストーリーや設定は、何をどうしたら思いつくんだろうと思った。SFに詳しかったらそんなに特殊ではないんですかね?

 

この感想では、ツェネズやクライン、セロニカの種族のことを月の民と呼ぶことにします。それっぽいんで。

とは言ったけど。月の民は不死身だし、人間をはるかに凌駕する科学力もあるけど、心はあんまり人間と変わらないなと思った。

クラインは、入れ込んではいけないと知ってたのに王を大切に思ってしまったし、セロニカは離別がつらくて逃げようとした。ツェネズの相手に迷惑をかけたくないという気持ちも、地球の私だって当たり前に持ってる。

彼らは「不可逆な精神状態」とかいう心の死みたいな概念があるけど、それって要するにおかしくなっちゃったって事だよね。月の狂気。身体は不死身だけど、心が人間と同じみたいに耐えられないことはたくさんある。

(まあ、不可逆な精神状態は心の負担以外にも起こることがあるみたいですけども…)

 

月の民の設定は、底知れなくていいですね。

間違い探し全部見つけられた? 最後の文章、ちょっと怖かったけど、エンディングまで見た今読むと別の感じ方があるんだろうな。

 

イマジナリーフレンド持ちのガラスパンがシンプルにやべーやつ。だけど、時間かかる方のエンディングで主人公と友達になってたのがよかった。不思議な縁だ。

 

ドリンクバーの飲み物、どれを飲んでみたいですか? 私はガラスシロップかなあ、名前が好き。